
世界同時株安には驚いたね

金が買われるのは分かるけど、なぜ円高になるんだろう?
なんてお考えではないですか?
金融不安の際に同時に報道されるのは円高ですよね?
この状況を不思議に思った事はありませんか?
この記事を読んでもらえると安全資産として日本円が選ばれる理由が分かりますよ!
世界同時株安とは?
NY株式市場取引自動停止!?
まずは、こちらをご覧下さい。
新型コロナウイルスの感染拡大と原油価格暴落への警戒感から、週明け9日のニューヨーク株式市場は、主要企業でつくるダウ工業株平均が歴史的な急落となった。終値は前週末比2013.76ドル(7.79%)安い2万3851.02ドル。1日での下げ幅は、これまで最大だった今年2月27日(1190ドル)を抜いて史上最大となった。
取引開始の数分後、米株式市場の代表的指標「S&P500」が7%下落する基準に達したことから、ニューヨーク市場では売買を15分間停止する「サーキットブレーカー」が自動的に発動された。
今の発動基準になった2013年以来、初めてのサーキットブレーカー実施となった。取引を再開した後もダウ平均はじわりと下げ、下落幅は一時2100ドルを超えた。
エクソンモービルやシェブロンなど、原油安で収益が悪化するエネルギー企業が10%超安と大きく売られた。石油事業に巨額の融資をしていることや、金利低下が嫌気された金融機関も軒並み安く、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスも10%を超す大幅下落となった。(以下略)
出所:朝日新聞デジタル
新型コロナウイルスに関しても全世界で死亡者が4,000人を超えたと報道がありました。
まさに阿鼻叫喚で世界の終わりという感さえあります。
風が吹けば桶屋が儲かる
「他人が慎重さを欠いているときほど、自分たちは慎重に事を運ばなければならない」
この言葉は投資の神様とも言われる世界三代投資家の一人ウォーレン・バフェット氏の言葉です。
この言葉の裏を返せば、他人が慎重な時ほど大胆に事を運ぶという事も言えます。
現にウォーレン・バフェット氏は1987年10月のブラックマンデーの際にコカ・コーラ株への投資を始めています。
さらに、2008年9月にリーマンショックの煽りを受けたゴールドマン・サックスが大規模増資を行った際にも50億ドルという大口の出資をしています。
もしかしたら投資の神様には、世界同時株安は金融商品のバーゲンセールに見えているのかもしれませんね。
これは余談ですが、ウォーレン・バフェット氏のお気に入りのジョークに次のようなものがあります。
「ポ―カーを30分プレイして、誰がカモかわからなければ、あなた自身がカモである」
証券会社や保険会社の営業マンや銀行員やファイナンシャルプランナーでさえもオススメする金融商品があったとするならば、それはその人が売りたいだけの手数料が高くおまけに外貨建てであったりとリスク資産と呼ばれるようなものかもしれません。
あなた自身が理解できないものには手を出さない事です。
ウォーレン・バフェット氏も徹底されていて仮想通貨(暗号資産)について懐疑的です。
安全資産としての日本円
先のウォーレン・バフェットの例は特異なもので誰もがそのような大胆な決断が下せる訳ではありません。
多くの方が自分の資産を守りたいであったり、証券会社など顧客から預託を受けて資産運用しているような場合は、投資先をより安全な資産へと向けたいはずです。
そういった場合に金融商品に替わる投資先に選ばれるのが金を代表とする貴金属そして日本円です。
現物資産と金融資産
安全資産として選ばれる金と日本円について詳しく見て行きましょう。
現物資産とは形のあるもので、それ自体に価値のあるもの。
- 金やプラチナなどの貴金属
- 土地や建物など不動産
- 石油
- 美術品
- 株式や投資信託
- 日本円など法定通貨
- FXなど金融商品
現在で世界全体の採掘量は18万トン強。オリンピック用の50mプールに例えると3杯半程だと言います。
日本円の価値はと言うと、そのまま日本経済の価値と見る事も出来ます。
しかし、周知のように日本経済は低迷しておりGDPは低成長を続けており、国際的な賃金比較においては先進国で唯一のマイナスになっています。
出所:東京新聞
さらに、日本は国債[1]国が行う資金調達の手段です。株式会社であれば新株を発行し資金調達する事に相当します。残高は2019年時点で1,000兆円を超えています。
2020年度の予算が100兆円程でしたので、年間の歳入の10倍の債務を負っている事になります。
一般家庭で例えると日本の全国平均年収は367万円ですので、3,670万円の借金があると言うことです。
MMT理論で見る日本経済
なぜ日本円が今回のような世界同時株安の際に安全資産として投資家の避難先になるのかをご説明して行きましょう。
一般家庭で例えると家計の収入が60万円しかないのに100万円が必要なライフスタイルを送り不足する40万円は借金して、その返済は20万円程しか出来ていないという事です。
毎月20万円の借金が増えていく生活なんて破綻しない方が不思議ですよね?
なぜ破綻しないのか、なぜ日本円が安全資産となるのか?
MMT理論がソリューションになります。
- 日本国債が自国通貨建てである事
- ゼロ金利政策のその先マイナス金利政策を日本は行っている

まとめ:安全資産に日本円が選ばれる理由
- 国債による資金調達が日本円で行われている。
- 国債の債権者は日本銀行
- 日本銀行には発券機能がある
- マイナス金利政策
- ユーロ加盟国には発券機能がない
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